日食観測で、最も気を付けなければならないのは、安全性です。太陽から放射される光は非常に強く、直接目に入ると「失明」の危険すらあります。絶対にしてはいけないことを、子ども達に徹底してから観測をおこないましょう。
絶対にしてはいけないこと
・太陽を直接目で見てはいけません!
・望遠鏡や双眼鏡で見てはいけません!
・太陽観測用のめがね以外の道具を通して、太陽を見てはいけません!
太陽観測で、よくある危険な失敗
・太陽観測用めがねを使うとき
ひびが入っていたり、太陽の方を向いたまま、めがねをはずしたりすると、大変危険です。
・ピンホールを使って太陽像を観測するとき
位置を調節するために、太陽を直接確認したりすると、大変危険です。
・鏡の反射光を壁に当てて太陽像を観測するとき
鏡の反射光が、友達の顔や目に当たると、大変危険です。
・望遠鏡に付けた投影板で太陽像を観測するとき
太陽の位置をあわせるために、望遠鏡のファインダーを用いてはいけません。ファインダーは小さくても望遠鏡と同じです。これは最も危険です。
接眼レンズと投影板の間に、手や頭が入ると火傷をします。大変危険です。
安全性に関する誤解
・遮光すれば大丈夫!?
ガラスに「すす」を付けたり、黒色の下敷きなどを用いても、太陽光に含まれる紫外線や赤外線を遮ることはできません。大変危険です。
・「日食観測めがね」は万能!?
日食観測めがねを使っていても、連続して長時間の観測を行うことは危険です。また、日食観測めがねを望遠鏡や双眼鏡に付けて観測してはいけません。どんなに優秀なフィルターを使用しても、赤外線などの危険な光を完全に遮ることができないからです。