霧箱の製作法と放射線の検出法に関する研究
中里 勝平

  平成元年3月に告示された中学校学習指導要領理科第1分野「(6)運動とエネルギー」の中項目「エ 科学技術の進歩と人間生活」では、エネルギーの利用にかかわって、原子力に関連する部分で放射線にも触れ、放射線は医学や農業に利用されていること、自然界にも放射線があることに触れることになっている。   また、高等学校学習指導要領理科の「総合理科」をはじめ、「物理TA」、「物理TB」、「物理U」では、放射能や原子核などにかかわって放射線の性質や利用について扱うことになっている。さらに、「物理TB」では、「霧箱」を用いて放射線の観察、実験が考えられる」となっている。また、「物理U」では、「「物理TB」との関連を考慮にいれながら、課題研究として霧箱の製作と放射能の観察が考えられる。」となっている。
  放射線について、現行の学習指導要領の中でも一部扱われているが、放射線の性質や利用について、生徒が正しく理解をするためには、放射線に関するいろいろな観察、実験を通して学習させることが大切である。
  このようなことから、手作りの霧箱などを用いて簡単に放射線の飛跡を観察し、放射線を検出できる方法について述べる。

[キーワード] 中学・高等学校 理科 エネルギー 放射線 霧箱
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