透明ビニル傘で作る天体教具

−北天星座早見傘と個人用プラネタリウム−



T はじめに

  「星座早見盤を使っても北斗七星や夏の大三角がわからない。」 こんな声をよく聞きます。星座早見盤の欠点を克服した新しい天体教具、誰でも簡単に実際の☆と対応することができる透明ビニル傘で作る天体教具をご紹介します。

U 北天星座早見傘(+夏の大三角)
 まず最初は北天星座早見傘です。図1のような形で、柄のところから見ると実際の夜空と同じ方向、高度に星が見え、どの星が北斗七星か、 カシオペアかが判ります。オプションとして夏の大三角を付けることもできます。また、緯度決定器と時刻盤を使って世界中どの地点でも天の北極付近の星座を再現することもできます。
図1 北天星座早見傘

  
■ 用意するもの ■ 北天星座早見傘
○ 100円ショップの子供用ビニル傘
○ 夜光シール、
○ 星形の型抜き(クラフトパンチ)(図2)、大きさの異なる3種類)
○ 厚紙
○ たこ糸(80cm)、
○ 針金入りビニル帯(3本)
○ tpペン
○  上下対象の割り箸

■   夏の大三角
○ 竹ひご(45cm)、
○ クリアポケット(b4l用、100円ショップ)
○ セロテープ
図2    クラフトパンチ(3種類)

■ 作り方
 柄の先端の曲がりを切断し、傘を濡れた雑巾で拭き、表面の粉を落とす。
 別図1の台紙を切り取り、内側から星の位置が見えるように傘の外側に貼る
 台紙の星の位置に、星形に抜いた夜光シールを傘の内側から貼る(図3)。夜光シールは台紙の星の大きさに応じて3種類にする。
図3 星形シールの貼付
 台紙中の日付を、tpペンで傘の内側に書く(図4)。
図4   日付の記入
 別図2の緯度決定器の台紙を厚紙に貼り、3カ所に穴を開ける。真ん中の穴に半分に折った針金入りビニル帯を付ける。ビニル帯は自由に回転できるようにする。両端の穴にビニル帯を通し、傘の柄に結ぶ。(図5)
図5 緯度決定器
 別図3の時刻盤の台紙を厚紙に貼る。観測する場所の経度に合わせてカットし、2カ所に穴を開ける。たこ糸を1cm穴に通し、裏側でセロテープでとめる。裏側の真ん中に割り箸をセロテープでとめる。(図6)
図6 時刻盤(裏側)
   
※ 理科教育センター地学研究室 宮嶋衛次考案