古代の発火法による火起こし

  人は、火を作り出すことでその生活を大きく変化させ、今日につながる文化や文明を築いてきました。このぺージでは、木と木をこすり合わせる摩擦式発火法について紹介します。キリモミ式発火法では、道具の作り方も解説しています。  

キリモミ式発火法
 
木の板(ヒキリ板)と木の棒(ヒキリギネ)を手でこすり合わせる最も基本的な方法です。

弓ギリ式発火法
 キリモミ式のヒキリギネを弓を使って効率良く回転させる方法です。

舞ギリ式発火法
 弓ギリ式に、はずみ車を加えてより簡単に発火できる方法です。


 

 

 

 

 

 

 


キリモミ式発火法  

 

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発火作業の様子

 準備するもの

 ヒキリ板
  
幅3〜4cm 長さ10〜30cm 厚さ1cm程度の平らな板。材質はヒノキ、スギなどが良いです。
 ヒキリギネ
  
直径1cm程度 長さ30〜50cmの丸い棒。材質はラミン、アジサイなどが良いです。他に丸型彫刻刀、のこぎり、カッターなどが
  必要です。材料・道具はいずれもホームセンターやdiy関係のお店で入手できます。


 作り方・やり方

1,のこぎりで平らな板を10〜30cmに切り、ヒキリ板を作ります。

2,丸型彫刻刀でヒキリ板の端の方に直径1cm程度、深さ1〜2mmのつけます。浅いくぼみ(ヒキリウス)を
  つけます。

3,カッターでヒキリウスの外側に幅3〜4mm、深さ(奥行き)3〜4mmのv字刻みをつけます。

図1 ヒキリ板
 

4,のこぎりで丸い棒を長さ30〜50cmに切り、ヒキリギネを作ります。

5,机の上や床にベニヤ板などを敷き、その上にヒキリ板を置いて動かないように手または足で固定します。

6,ヒキリウスにヒキリギネの先端をあて、ヒキリギネの上の方からゆっくり両手でもみます。

   このとき、からだごとヒキリギネにおおいかぶさる姿勢をとり、ヒキリギネに体重がかかるようにします。
   ヒキリギネは、単に速く回転させるのではなく、ヒキリ板に押し付けてる感じで回します。

7,ヒキリギネがヒキリ板と擦れて出る音が、「キュッキュッ」から「シュッシュッ」というような音に変わってくる
  と、ヒキリウスから白い煙が出てきます。やがて黒い木の粉がv字刻みからあふれ出てきたら、一気にヒ
  キリギネの回転速度を上げます。

8,あふれ出た黒い木の粉から強く白い煙が出るまでもみ込んだら、黒い木の粉に静かに息を吹きかけて、
  赤い炎(蛍火)を起こします。

図2 発火作業

 考えてみよう

  どうして火がつくのでしょう。


 
 
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弓ギリ式発火法   

 

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発火作業の様子

 準備するもの

 ヒキリ板 (キリモミ式と同じ)、弓ギリ式発火具


 作り方・やり方

1,床にベニヤ板などを敷き、その上にヒキリ板を置いて動かないように足で固定します。

2,右手に弓を持ち、ヒキリギネの中ほどに弓の皮ひもを2回程巻きつけ、ヒキリギネを回転させるときに
  ひもがたるまないようにします。

3,ヒキリウスにヒキリギネの先をあて、皮ひもとヒキリギネが45°の角度になるようにかまえます。

4,左手にハンドピースを持ち、ハンドピースのくぼみをヒキリギネの上部に軽くあてます。この時、左手の
  手首をひざに固定すると良いです。

5,弓をゆっくりと手前に引いてから、前かがみになってヒキリギネに体重をかけ弓をゆっくりと前方に押し
  出します。このとき、弓の動きに合わせてハンドピースを下に押し付ける力を加減
し、ヒキリギネが滑ら
  かに回転するようにします。

6,ヒキリギネが回転し始めたら、弓を大きなストロークで前後に動かします。ヒキリウスから白い煙が出て、
  やがて黒い木の粉がv字刻みからあふれ出てきてきたら、一気に弓を速く動かし、ハンドピースをより強く
  下に押し付けて蛍火を作ります。

図3 弓ギリ式発火具

 考えてみよう

  どうして火がつくのでしょう。


 
 
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舞ギリ式発火法      

 

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   realplayer(.rm形式)

発火作業の様子

 準備するもの

 ヒキリ板 (キリモミ式と同じ)、舞ギリ式発火具


 作り方・やり方

1,床にベニヤ板などを敷き、その上にヒキリ板を置いて動かないように足で固定します。

2,ヒキリウスにヒキリギネの先をあてて両手で弓を持ちます。

3,弓を下げ切る手前で力をゆるめ、はずみ車の回転力にまかせると、はずみ車が慣性で回り続け、再び
  ひもがヒキリギネに巻きつくようになります。

4,始めはゆっくりと弓を上下させ、はずみ車が調子良く回転するようになったら、徐々に力を入れて上下さ
  せます。ヒキリウスから白い煙が出てきて、やがて黒い木の粉がv字刻みからあふれ出てきたら、一気に
  力をいれて弓を上下させ、蛍火を作ります。

図4 舞ギリ式発火具

 考えてみよう

  どうしてはずみ車をつけるのでしょう。



 
 
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