3-(1) 有珠山:

 洞爺湖の南側にあり、直径1.5kmの外輪山をもつ山です。玄武岩や塩基性安山岩などいろいろな岩石からなる成層火山といわれています。山体の基底の直径6km、比高約500mとその寄生火山(ドンコロ山)、3個のデイサイトの岩石からなる溶岩円頂丘(大有珠、小有珠、昭和新山)、7個の潜在溶岩円頂丘(西山、コンビラ山、西丸山、四十三山、東丸山、有珠新山、オガリ山)とからなる二重式の火山です。

 昭和52年7月8日の噴火では、直径100mの火口から吹き上げた噴煙は、約1万mに達し、この時の火山灰は、セメント状の粉体粒子で、全道各地に降灰しました。また、火山灰は、降雨のためにセメント化し、ミルク状になり、山の樹木に付着して、樹木を枯らしました。さらに、火山灰で被覆された山地では、降雨のたびに泥流が発生する心配がありました。泥流による災害を防ぐために、山に肥料と植物の種子をヘリコプターで散布しました。また、降水の流れる川がなかったので、砂防ダムや放水路をつくり、温泉街を泥流災害から守っています。

洞爺湖対岸から望む有珠山

 有珠山は「イエ・ケレ・ウセ・クル」といわれ、「軽石を削り出す神」と恐れられていました。記録に残っているだけでも、250年間に11回も噴火を起こしています。その主なものに、1663年小有珠の誕生、1853年大有珠の誕生、1910年四十三山の誕生、1943年昭和新山の誕生、1977年有珠新山の誕生と約35年に一度、噴火しています。昭和52年(1977)8月7日午前9時12分、突然始まった大噴火は、大有珠と小有珠の間にあったオガリ山を次第に隆起させました。噴火は8月7日から14日まで繰り返された4回の大爆発を含み、16回の噴火がありました。その噴火の後から新山の隆起が始まり、昭和57年3月まで隆起が続きました。噴火前の標高488mから標高

664mまで、176mも成長し、小有珠を抜く高さになりました。その後、1987年4月の観測では有珠新山の山頂は32cm沈下したそうです。

「洞爺周辺の地形と地質」メニュー画面にもどる